以前、同じ社宅に住むご夫婦の旦那さんが他界した。
実家から離れた場所でのお葬式。
親は高齢で、遠方に来るのがやっと。
そんなバタバタなお葬式が終わったら、
死亡退職3週間後までしか社宅にいられない。
次の住処を見つけなければ。
自分の実家に帰ることにしたけど、
数十年も別世帯で暮らしていたのに、
自分の実家も整理しなければ、
荷物を入れる場所がない。
旦那さんが亡くなるまでは、
支えるのが精一杯で
自分の今後の生活を考える余裕がなかったから
準備が出来ていなくて、
すごく困っていた。
旦那さんの銀行口座は封鎖され、
日々の生活費にもアクセス出来ない。
お葬式にも来れなかった、遠方の親戚からハンコをもらって回らなければ、
引っ越し代も出すことが出来ない・・。
自分の年老いた親に、
大量の粗大ごみを出してもらって、
どうにか少し自分の荷物を置ける場所を確保したけど、
旦那さんのものまで持っていけるスペースがない。
旦那さんが、長年貯めた未開封のお宝、プラモデルの箱を
全てゴミに出していた。
旦那さんの大切にしていたものだから、
少しは手元に置いておきたかっただろうけど、
そんなことを考える余裕もないほどに、
追い詰められていた。
年半ば・・社宅に新しい人が入ってくることもないのだから、
残りの数か月くらい、そのまま居させてもらうことが出来たら、
少しはゆっくり悲しみに浸りながら、
新しい生活の準備ができるのに・・とぼやいていた。
会社の厚生課とは、
夫本人がいなくなってから、
どこに何を頼めばよいのか?相談すればよいのか?
親身になってくれる人もいなくて、
機械的に、退去を命じられるだけで、
辛いとこぼしていた。
会社員が死亡した場合、
その日が退職日になり、会社とは無関係の立場になります。
会社の健康保険、厚生年金の資格もなくなります。
そして、家族もまた、それらを失うので、
その後の生活にどのようなお金が必要になり、
どれくらい入ってくるとあてにしても良いものがあるのか?
知っておかないと、
自分の生活も立ち行かなくなりそうです。