7月中旬・・いつもなら夏休み前の忙しい時期だ。
今年の春は二人の子供たちの入学で新しい生活が始まる予定だった。
コロナで入学式の中止。
そして、自宅待機。
遠隔授業が始まり、
新天地での交友関係ははぐくまれず、
家で毎日同じルーティンを繰り返している。
緊急事態宣言は終わり、
日常生活は始まったけれど、
私のパートが再開されるわけでもなく、
新たな人間関係を始めるような新しい出会いを求めらえるわけでもなく、
ただ、家の中で過ごしている。
最初は、ただひたすらワイドショーを見ては、
情報操作に腹を立てていた。
ツイッターに書き込んだり、
プンスカ、ほかの人の意見に賛同したり、
すこしは社会とかかわっていたと思う。
それが、すっかりなくなった。
ただで読める、ラノベにはまったのだ。
最初は、漫画サイトだった。
主人がZOOMで飲み会などというものを、
家で始め、
私達が、家にいるのに、ひっそりと声を潜め、
存在を消して、
聞きたくもない、垂れ流しの仲間内の飲み話が耳に入ってくるという
状況で、
子供たちはオンラインゲームに逃げ込んでいるのに、
私にはまったくすることがなく、
テレビを見ることも出来ず、
ひきこもった寝室で、
漫画をみたことがきっかけ。
お金おかけなくて済むように、
無料版ばかりを見漁った。
無料版は、続きが見たくても
途中で見れなくなる。
面白そうなのになぁ‥。
でも、お金を払ってまで見たいわけではない。
話の内容が知りたいなぁ。
そこでたまたま題名を検索したら、
ラノベ小説が出てきたのだ。
えっ、ただで読める!!!
子供がはまっていたサイトだった。
ラノベなんて・・とバカにしていた私が、
子供とは別のジャンルではまった。
同じ話、同じ展開ばかりじゃない?
ラノベを買いあさる子供たちに向かった、よく言ってきた言葉だ。
でも、今、私が、同じ展開、同じジャンルの話ばかりを検索しては読み漁っている。
同じ展開から始まる話なのだ。
その中で、
引き込まれていく瞬間がある。
その瞬間に出会いたくて、
ただひたすら、読んでいる。
気がついたら、数時間が飛ぶ。
一日が飛び、
一週間が飛ぶ。
一か月が軽々飛ぶことになって、
あぁ・・・もう7月・・。
この数か月間、私は何をしていたんだろう?と、
消え去った時間を不思議に思っている。