50代からの新しい生活!

子育て、転勤生活ひと段落。夫は定年間近。親の介護目前で、ギクシャク。新天地での新生活は、自分の老後も視野に入れながら、始めます。

自分の親と夫の親

私の親は、戦後育ちで、ベビーブームあたりに産まれた。

兄弟は多いけど、長男長女でもなく、

核家族で、自由な子育てをやって、私達を育ててくれた。

母は専業主婦ではあったけれど、

内職したり、ボロアパートを貸したり、

小さな会社を経営したりしながら、地域に根付いて生きてきた。

人と簡単につながるし、

地域の行事にも積極的に参加して、

沢山の人と絶えず交流しながら、

物々交換のように、

自分の作ったもの、余ったものを配ってまわり、

近所の人たちからも、

もらったり、情報を得たりしながら、毎日を過ごしている。

 

いつも集って、帰ってこない、息子や娘の心配や愚痴を言いながらも、

高齢者ばかりで、集まって、支えあって、楽しんで、

生活をしている。

 

だんだん、自分の夫が亡くなり、

一人暮らしになってしまう友達が増え、

コロナで気軽に会えなくなったり、集まったりできなくなってしたけれど、

スマホでつながり、

毎日、数時間もおしゃべりをしながら、

庭の手入れをして、

過ごしている。

 

年を取っても、

一人になっても、

何とかなりそうで、安心だ。

 

私にはない、地域のつながりがあって、うらやましい。

側にいると、

私の小学時代の友人の親とのつながりなので、

それぞれに、子供同士は40年以上も会ったこともない仲なのに、

親同士の噂ネットワークで、情報交換され、

私にまで、

名前だけしか覚えていない友人の、仕事や家庭、子供の学校・・

夫婦関係やトラブルまで、事細かに知ることになる。

それが、良いことか、悪いことか分からないけれど、

なんか、

困ったら一緒に心配したり、助けたりしてくれそうな

身内のような安心感があって、

実家周辺に帰るたびに、居場所に帰ってきた感じがする。

 

今後、ここで、介護しても、

親の地域ネットワークに入っていくことになって、

どこへ行っても、

内側に引き入れてくれる誰かに会えそうな安心感がある。

 

一方、夫の実家。

義父が亡くなり、

義母が残された。

 

高齢独居の生活を支えるために、

私も長男の嫁として、全抱えは出来なくても、

夫が大変になったり、

義母が困ったりしていたら、

私にできる範囲で、協力は惜しまないつもりだった。

 

いろいろ私が主導して、事務作業や生活サポート体制の構築を進めようとすると、

「お義母さんの気持ちに反している」といって、

毎回、「まった!」がかかる。

 

とにかく、外に対して、疑心暗鬼で、

情報が漏れること、

知らない人とつきあうこと、

新しいサービスや技術に適応すること

がすべて拒否。

 

現代の生活とあまりにかけ離れた不便さを我慢しながら、

孤立した生活を守ろうとするので、

だんだん、人が近づかなくなる。

 

よかれ!と思って、手を差し伸べても、

疑心暗鬼で、

手を差し伸べたほうが、嫌な思いをする。

 

だから、皆が距離を置く。

「困ったら、言ってくださいね~」

 

困りそうだから、手を指し伸ばしたけれど、

嫌な思いをするので、

本当に、困って、そちらから声をかけてくるまで、

思うとおりに孤立して、やってください!

そんな結果になる。

 

皆、距離を置きながら、

困ったね、寂しいだろうね

自分だったら、嫌だね・・と思いながら、

誰もが、誰かが犠牲になって、側にいてあげたらいいのに・・

そう思って、

昔ながらの「嫁」の不在を嘆きながら、

現状が維持される。

 

そこに取り残された、頑なな義母は、ますます、頑なになり、

その中に、息子と共に孤立していく。

 

そんな感じ。

社会を恨み、世間を恨み。

自分の今の状況を嘆くばかり。

 

私自身が望む、自分の独居生活は、私の親のように、

自分にあった地域で、

ハイソなマウンティングしあう、疲れる仲間ではなく、

お金がなくて、まだ働いているのよ~!と

社会の底辺で、パートしながらも、

小銭を稼ぎ、

情報や物々交換で、

生活を少しでも豊かにしながら、

自立して、交流しあって、

毎日を過ごす。そんな生活がしたい。

 

自分の得意なこと、

私の母のように、洋裁や料理、園芸が得意なら、

人に分け与えるものが沢山あるけれど、

私にはあまりない。

 

だけど、ケアマネの資格取れそうだし、

いろいろ高齢者の生活に有益な情報は地域に還元できるから、

その輪の中に入れてほしい。

 

輪の中で、安心して暮らしたい。

地域の中で、暮らしたい。

 

親の介護をしながら、親が何十年もかけてつないできた縁を受け継いでいきたいと思う。

 

私には、そういったものが、なくて、申し訳ない。

転勤族で、

その場、その場で、地域に貢献しながら、作ってきた縁は沢山あるのだけれど、

ブチブチ途切れてしまって、

今、自分の周りには何もないから・・。

 

親の縁に乗っからせてもらおうと思う。

 

来年落ち着いたら、頻繁に実家に帰ろうと思う。