50代からの新しい生活!

子育て、転勤生活ひと段落。夫は定年間近。親の介護目前で、ギクシャク。新天地での新生活は、自分の老後も視野に入れながら、始めます。

17歳の少年の凶行をうけて

第1報が入った時、

2年前の共通一次に息子を送り出した親としての気持ちを思い出して、

ショックを受けた。

あの日は、落ち着かず、一人で、神社で祈り、

頑張れ~!!とつぶやき、

カロリーメイトのCMをYouTubeで見ながら、涙した、

あの緊張を思い出して、

そこに凶行が起こったことに、ショックを受けた。

 

第2報で、

犯人が、名古屋の17歳、詰襟制服・・ときいて

なんか嫌な気がして、

まさか、あそこの高校ではないよね?

・・・

息が止まった。

 

いろいろあって、

いろいろあった。

書くのはやめる。

詳細は、あおりになるから。

 

ショックで、いろいろ言葉をなくした。

 

 

沢山書きたいことはあるけれど、

黙ることにする。

 

でも、ひとつだけ・・。

 

主人が部外者の立場から、

このニュースを見て、ショックを受けている私に、

部外者として、

まともな正論をはき、

犯人や家族を断罪する。

 

それに、傷つく。

 

私の気持ちはこのニュースは「じぶんごと」だ。

あの地域いて、

あのコミュニティにいて、

そこを愛していて、

誇りに思い、

子育ての難しさを同時期にシェアしていた者にとって、

いろいろなことを肌で感じていたから、

じぶんごととして、突き刺さってくる。

 

今回の不幸な出来事が

どうして、止められなかったのか?

引き起こされてしまったのか?

悩む。心が痛む。

 

親として、

いろいろ気持ちがわかるだけに、

ショックが大きい。

 

同じような危うさを経験してきた親として、

その難しさ、

反省し、乗り越えたものとして、

じぶんごととして感じてしまう。

 

自分の子供も

1つボタンをかけ間違っていたら、

そういったことまりえたかもしれない。

その可能性におびえ、不安に感じ、

子育てに悩んだものとして、

外部の正論で突き放すことが出来ない。

 

同時代の、あのコミュニティでの子育てが、

自分の子どもが、彼のようになってしまったかもしれないと

怖く感じたこと。不安に思ったこと、それは他人事ではない。

 

親のせい

と軽々しくいうし、

確かに親のせいで、反省し、修正しないといけないのだけど、

親も、その時代のそのコミュニティの影響を受け、

そういった傾向を強めてしまっていたのだし、

 

今の高2の子供たちは、

親よりもインターネットに通じ、

親の見える世界より、広い、深い、早い、偏った情報網とつながっているので、

親の知らないところで、

親の影響下のないところで、

彼らの考えていること、情報、視点が形作られ、

そのゆがみや、偏りが、親からは全然見えないことがある。

自分の子供のことが分からない。

それは、一緒にいても、

当たり前。

朝早く学校に行き、夜遅くまで塾に行く。

親が顔をみれるのは、

夕食をかきこみ、風呂に入り、スマホをいじり、寝る。

そんな姿だけ。

親もコロナ対応でへとへとの医療機関に働いたりしていたら、

子供の姿を見ることも出来なかったのでは?

 

多くのあの場にいた親たちが

経験してきたこと

 

そういった怖さや不安を共有する内部にいるものとして、

同時代に子育てをしていたものとして、

今回の事件にいたった背景には、感じるものがある。

 

夫の、「親が悪いんだ」と断罪する、とても安全な場所から正義の言葉を吐く姿を見て、笑いが出た。

 

あなたは、自分の子供が小5でやらかしたとき、

単身赴任で、ずっと知らなかったですよね。

私が一人で、矢表に立ち、子供を守るのに必死で、

部外者の夫が、訳も分からず、正論で、

息子をさらに傷つけるのでは?と

私が話さなかったから。

 

会えば、わがままをすべてかなえ、物を買い与え、

喜ばせるだけの役割しかしてこなかった夫に、

子育ての苦労や不安を話しても、

他人事の正論で、

上から目線のアドバイスと断罪をするだけなので、

私は何も話さなくなっていたから、

今回のニュースも他人事なのです。

 

自分の子供がやらかした時、

私が校長室で土下座するくらいに謝って、

息子がダメなことを

むかついたから・・という理由で、

深い考えもなくやってしまったことに対し、

親として、どうすればいいのか?

社会に対して、

自分のやったことでなくても、

子供がやってしまったことだから、

矢面に立つ。

社会からの正しい批判から、頭を下げ続けることしかできないし、

その批判や怒りに子供がさらされて、

子供がさらに追い込まれ、

立ち上がれないくらいに

やられてしまわないように、

たった一人で、

盾になって、

頭を下げ続けるしかなかった。

 

子供が考えなしにやってしまったことに対し、

私が、ぼこっぼこにされても、

その正義の怒りが子供に絶対に向かわないように、

子供を守る。

たった一人になっても、私が守る。

そんな気持ちで、

頭を下げつづけた。

 

理不尽な目にあっても、

子供には向けなかった。

 

怒られた後、

「疲れたね・・」と手をつないで、無言で帰途についた。

 

子供を叱るより、

自分の子供がなんで線を踏み越えてしまったんだろうか?

ダメなことってわからなかったのはなぜか?

私が、ストレスを与えたからか?

私の教育が間違っていたのか?

 

私の子育て、教育、

毎日、十何年間のがんばりが、すべて否定された気になった。

 

噂は、かってに、見知らぬ人の間で交わされ、

尾ひれがつき、

コミュニティから排除される。孤立する。

 

子供から見える論理では、

ちょっとしたいたずらでも、

社会からみた

一歩間違ったら、大きな犯罪につながると

そういう見方もあるんだ・・と愕然とするレッテルで、

正義の立場から、断罪されると、

距離を置かれ、

孤立化する。

 

10歳の子供にとってはちょっとしたいたずらでも、

昔なら、そうだよな、男の子してたよね・・と

思うような

自分の子供がやっても、

まだ、ガキだ!とどやして、終わり!のようなことでも、

今の世の中、

許してはくれないんだ。

 

中学になって、

内申書という、足の引っ張り合いをしている最中には、

ことさら、居場所がなくなる。

 

息苦しい居場所のなさ。

 

自分に自由が許されるのは、

皆がいう、いい学校にいる、特別に出来る生徒だから。

 

憧れていた自由の空気を吸ったり、

精一杯完全燃焼したりすることが、

コロナでゆるされなかった

高校入学組の17歳の少年が

不完全燃焼のまま、大学受験にのぞむ。

また、頑張って、走らなければならない。

 

次に「好きなことが出来る自由」を得るには、

東大理三という、だれもが納得する「特別さ」を得なければ、

許してもらえない・・許可してもらえない、頑張り続けなければならない

と追い込まれていったのは、

分かるような気がする。

 

やりたくもない、頑張り。

したいことは、やる時間がない。

勉強をしなければならないから

 

小さな頃から、

親を、周囲を納得させる成績をとって、

安心させている間だけ、

許された自由。

 

そんな憧れる自由な世界があるから、あの高校に入った。

 

あの高校は、あの地域にとって特別だ。

 

最大限の自由がある。

好きなことをし、完全燃焼し、

それでも、良い大学に行き、医者になり、いい生活をして、

走り続けるレールから振り落とされずに、

安心した生活を送っている先輩たちが沢山いる。

 

内申書で縛り続けられた息苦しい公立中学では、

我慢して、

枠にはめられて、

誰かの価値観にしばられて

そこを外れると、レールから振り落とされてしまって、

その後の人生が上手くいかなくなってしまう

そんな恐怖で、閉じこもっていた公立中学時代からすると、

天国のようなとこだった、トップレベルの中高一貫校

頭が良くても、内申が悪ければ、公立のトップ校には行けない。

でも、私立のトップ校は、

成績で判断してくれる。

とびぬけて成績が良ければ、そのレールに乗れるのだ。

 

そこにいるだけで、

すべてが特別扱いしてくれる。

好きなことを思う存分やりなさいと言われる。

そんな

天国のような自由。

 

親の層が厚く、伝統があり、

生徒たちの冒険も、リスクも、

思う存分取らせてくれる。

 

彼も、彼の親も、あの高校が大好きだったんだろうなと思う。

皆と同様に‥

 

だから、辛い。

 

例年通りに、学祭が行われていたら

例年通りに、感染対策なんてなく、

自由に、友人たちと、思う存分、戯れていたら、

彼は取り返しのつかないこんなことにならなかっただろうと思われるから。

 

同じような苦労を、

同じようなプレッシャーに押しつぶされた人を、

同じような、成績の悩みを

多くの人が、同じ道を歩んできたのを見てきたから。

 

でも、

 

そこから、みんな立ち上がったのを見てきたから。

立ち止まっても、今回のような事件を引き起こさなかったから。

 

その分岐点に、確かに、存在していただろう

地域の力や、学校の力、コミュニティの力が、

コロナ対応に追われている隙に、

弱まり、

そこを突き抜けていってしまう者を出してしまった・・

そのことに

心が痛む。悲しく思う。やるせなく思う。